英国国民健康保険での使用を推奨
大鵬薬品工業株式会社は、8月30日、同社の新規抗悪性腫瘍剤「LONSURF」が、英国国立医療技術評価機構(NICE)より転移性の結腸・直腸がん治療薬として使用を推奨されたことを明らかにした。
「LONSURF」は、同社が創製・開発した薬剤。同剤についてNICEは、英国国民健康保険での使用を推奨するという最終ガイダンスを発表している。
2番目に死亡数の多い、結腸・直腸がん
結腸・直腸がんは、英国および欧州において2番目に死亡数の多いがん。同疾患の患者は、その約25%において初回診断時に遠隔転移が確認され、約50%が遠隔転移を起こすとされている。早期ステージの段階で診断された場合は、10人中9人以上が5年以上生存するが、末期のステージで診断された場合の5年以上生存率は10%以下だという。
「LONSURF」は、トリフルリジンとチピラシル塩酸塩を配合することで薬剤の効果を維持できるよう設計された、経口のヌクレオシド系抗悪性腫瘍剤。日本では大鵬薬品が販売し、米国では大鵬薬品の米国子会社である大鵬オンコロジー社が販売している。
新たな選択肢として貢献
「LONSURF」の英国での販売は、仏セルヴィエ社の現地子会社であるセルヴィエUKが行う。大鵬薬品と仏セルヴィエ社は2015年6月、同剤の開発および商業化に関するライセンス契約を締結している。
大鵬薬品は、「LONSURF」が結腸・直腸がん治療の新たな選択肢として世界の患者と医療従事者に貢献するよう期待しているという。

新規抗悪性腫瘍剤LONSURFを英国国立医療技術評価機構が使用を推奨 - 大鵬薬品工業株式会社
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