保護期間は最長2028年12月まで延長
オンコリスバイオファーマ株式会社は、8月29日、同社が開発中のHIV感染症治療薬「OBP-601」について、製造方法に関する欧州特許出願の特許査定を受けたと発表した。
なお同特許発明は、欧州以外では日本および米国で既に特許登録済み。また今回の欧州特許査定により、同剤の特許保護期間は最長で2028年12月まで延長される。
強力な薬理効果、副作用も軽減
「OBP-601」は、HIVの複製に必須である逆転写酵素を阻害するHIV感染症治療薬。
同剤は、既存のHIV感染症治療薬に耐性を持ったウイルスに対しても、幅広くかつ強力な薬理効果を示す。また、これまでHIV感染症治療薬で問題となってきた神経障害や脂質代謝異常といった副作用についても、軽減される可能性が検討されている。
オンコリスバイオファーマは2006年6月、同剤の物質特許を保有する米国Yale 大学との間で、全世界における独占的ライセンス契約を締結。同剤をパイプラインとして導入している。
商業化を推進する環境を一層堅固に
今回登録査定を受けた特許発明は、「OBP-601」をより効率的かつ低コストで製造する上で有力な方法。オンコリスバイオファーマが、同剤の開発と商業化を推進していく環境を一層堅固にすることが期待されている。
同社は今後も、同剤の開発促進を図ると共に、高い医療現場ニーズを充足することを目指すという。

欧州における OBP-601(Censavudine)の製造方法に関する特許査定のお知らせ - オンコリスバイオファーマ株式会社
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