本年11月より継承
中外製薬株式会社(以下、中外製薬)と富士製薬工業株式会社(以下、富士製薬)は、2016年11月1日より、中外製薬が製造販売する、急性前骨髄球性白血病治療剤の「ベサノイド(R)」(一般名:トレチノイン、販売名:ベサノイド(R)カプセル10mg)に関し、日本国内の製造販売承認を富士製薬に継承することに合意したと発表した。
ベサノイド(R)とは
「ベサノイド(R)」は、ロシュ社が開発した急性前骨髄球性白血病の経口治療剤で、日本では1995年3月から発売されている。
本剤は、レチノイン酸というビタミンA誘導体で、前骨髄球の分化を正常化させる作用があり、前骨髄球が異常に増加する、急性前骨髄球性白血病に適応する。急性前骨髄球性白血病の第一選択薬で、高い有効性を示す。
継承までの流れ
今回の承継は、2016年4月に中外製薬とロシュ社およびCheplapharm Arzneimitted GmbH(以下、Cheplapharm)の3社間で、日本国内における本剤の製造販売をChelapharmに譲渡する契約を締結し、Chelapharmが富士製薬工業との間で本剤の国内製造販売に関するライセンス契約を締結したことによるもの。
本剤の安定供給のため、今後しばらくの間、中外製薬の製品が流通されるが、その消尽を以て、順次、富士製薬の製品へ切り替えていく。

中外製薬株式会社ニュースリリース
http://www.chugai-pharm.co.jp/富士製薬工業株式会社リリース
https://www.fujipharma.jp/