「Cancer Immunology Immunotherapy」掲載
テラ株式会社は、8月16日、樹状細胞ワクチン療法の進行肺がん260例に対する臨床成績を、学術誌「Cancer Immunology Immunotherapy」にて報告したことを明らかにした。
同誌は、がんの免疫分野における専門学術誌。同報告は論文掲載の形で行われ、同誌電子版の7月22日版に掲載されている。
標準的治療法の確立が望まれている
肺がんは日本における死亡数が最も多いがん種であり、中でも非小細胞肺がんはその約85%を占める。進行非小細胞肺がんは予後不良であり、延命のみならず苦痛の緩和やQOL改善を目指す標準的治療法の確立が望まれている。
今回テラが成績を報告した研究は、切除不能な進行・転移非小細胞肺がんに対して、化学療法とテラの樹状細胞ワクチン療法を併用し、生存期間延長に関係する因子や安全性を検討するもの。信州大学医学部附属病院、札幌北楡病院、セレンクリニックグループにおける260症例を、過去に溯って解析した結果が報告された。
より良い細胞医療の開発・普及に取り組む
同研究の結果、非小細胞肺がんと診断された日とテラの樹状細胞ワクチン療法の初回投与からの生存期間中央値は、それぞれ33.0ヵ月と13.8ヵ月となった。非小細胞肺がんの中でも肺腺がんは、初回投与からの生存期間中央値が15.3ヵ月であり、樹状細胞ワクチン療法は有用である可能性が示唆されたと、同社はしている。
テラは今後も、免疫療法の更なる科学的根拠の強化を図り、より良い細胞医療の開発・普及に取り組むとしている。

樹状細胞ワクチン療法の進行肺がん260例に対する臨床成績を「Cancer Immunology Immunotherapy」にて報告 - テラ株式会社
https://www.tella.jp/company/release/