腎性貧血の新薬、臨床試験へ
キッセイ薬品工業株式会社(以下、キッセイ薬品)はJCRファーマ株式会社(以下、JCR)と共同開発中の新薬、持続性赤血球造血刺激因子製剤「JR-131(開発番号)」の第3相臨床試験を8月9日に開始したことを発表した。
この「JR-131」は腎性貧血の治療に使用されているダルベポチエンアルファの後続品として、開発された薬剤でより経済的に優れているとしている。
腎性貧血は、腎臓にある赤血球を造る働きを促進するエリスロポエチンの分泌が減少することから起こる貧血で、心臓にも負担がかかる。また、「鉄欠乏性貧血」のように鉄剤の補給では治療が行えない。そのため、赤血球造血刺激因子製剤を定期的に投与することが治療法となっている。
経済的より優れてると期待
ダルベポチエンアルファは、2007年に承認された薬剤で遺伝し組換えで創成され、持続性が高く投与頻度を減らすことができるため、患者の負担を軽減できるようになった。
キッセイ薬品とJCRは2013年に、「JR-131」の共同開発の契約を締結し、以後、研究を進めてきた。今回、第1相臨床試験で薬物動態の同等性を検証することができたことと、安全性の確認ができたことから第3相臨床試験に進めることにしたとしている。

キッセイ薬品工業株式会社 ニュースリリース
http://www.kissei.co.jp/vcms_lf/20160809PR.pdf