次世代アルツハイマー型認知症治療剤が第3臨床試験へ
エーザイ株式会社(以下、エーザイ)は8月9日、早期アルツハイマー型認知症を対象とした第3相臨床試験を米国医薬食品局(FDA)から、了承されたと発表した。
この薬はエーザイが創薬し、バイオジェン・インク(以下、バイオジェン)と共同開発をしたBACE阻害剤「E2609」で、次世代の経口アルツハイマー型認知症治療剤である。
アミロイド前駆体タンパク質のβサイト切断酵素(BACE)を阻害することで、アルツハイマー型認知症の原因の1つとされているアミロイドが脳内で沈着することを減少させるとしている。
多施設共同試験を目指す
今回の第3相臨床試験は第2相臨床試験から充分な臨床試験データが得られたことから行われることが決まった。この第3相臨床試験では、早期AD患者を対象に1日に50mgを投与、また投与期間中は臨床的認知症重症度判定尺度を用いる。
また、投与期間は24ヶ月で、安全のためにモニタリングを実施するとしている。
第2相臨床試験では早期から中等度のAD患者を対象とした試験を実施し、投与前・投与後でアミロイドの血中濃度を測定した結果、アミロイドの減少が示され、良好な安全性が確かめられたとしている。
エーザイとバイオジェンはこの第3相臨床試験を日本や欧州とも協議を進めて、多施設共同試験にする考えだ。
(画像はイメージです)

エーザイ株式会社 ニュースリリース
http://www.eisai.co.jp/news/news201659pdf.pdf