国立がん研究センター東病院と締結
オンコリスバイオファーマ株式会社は、8月10日、腫瘍溶解ウイルス「OBP-301」に関する医師主導治験契約を、国立研究開発法人国立がん研究センター東病院と締結したと発表した。
「OBP-301」は、進行性または転移性固形がん患者を対象とした腫瘍溶解ウイルス。同契約は、同剤と他の治療法との併用による効果検討に関する治験についてのもの。
より幅広い適応の可能性を探索
オンコリスバイオファーマは、テロメライシンの腫瘍溶解作用がCTL活性(細胞傷害性T細胞活性)を誘導することによる腫瘍免疫増強効果を、これまでの研究で検討してきた。昨年からは国内外の研究機関と共同研究契約を結び、テロメライシンと他のがん治療法との併用による抗腫瘍効果と全身的な腫瘍免疫活性化に関して、基礎研究を進める体制を整備している。
テロメライシンに関し同社は既に、各種固形がんを対象とする米国での第1相試験を完了。肝細胞がんを対象とする第1相および第2相試験では、単剤での最大投与量までの安全性が確認されている。今回、他の治療法との併用による安全性・有効性・腫瘍免疫の評価を進めていくことで、より幅広い適応の可能性を探索するという。
「がんを切らずに治す」
今回の医師主導治験契約は、国立がん研究センター東病院先端医療科・土井俊彦氏の研究グループとの間で締結されたもの。
同契約に基づきオンコリスバイオファーマは、「がんを切らずに治す」というコンセプトに基づき開発を進めているテロメライシンを他の治療法と併用することで、より強力ながん治療法の発展に貢献するとしている。

OBP-301に関する医師主導治験契約締結のお知らせ - オンコリスバイオファーマ株式会社
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