ドイツのHUMAN社との間で締結
栄研化学株式会社は、8月23日、LAMP法による結核遺伝子検査薬(以下「TB-LAMP」)およびマラリア遺伝子検査薬の海外販売契約を、ドイツのHUMAN社との間で締結したと発表した。
この海外販売契約は、中国・韓国・台湾・タイは除く全世界を対象とするもの。
簡易・迅速な遺伝子診断法が求められていた
現在、結核が蔓延している高結核負担国の地方の検査所では、主に顕微鏡検査により診断が行われている。しかしその感度は低く、精度は検査者の経験と技量によるところが大きい。そのため、地方の検査所においても使用可能なる簡易・迅速な遺伝子診断法が求められていた。
栄研化学は、FINDと共同でLAMP法を利用した簡易・迅速な結核の遺伝子診断法を開発。患者の早期発見・早期治療・感染拡大防止に寄与すべく、高結核負担国におけるTB-LAMPの使用を推進。今回、高結核負担国の顕微鏡検査を実施している施設でも利用することが可能となった。
世界の結核およびマラリア対策に貢献
栄研化学がFINDと共同で開発したLAMP法によるマラリア検出試薬は、4種類のマラリア原虫および熱帯熱マラリア原虫単独を約1時間で高感度に検出できるもの。同薬の感度の高さを活かすことで、今までは見逃されていたマラリア患者を精度よく見つけ出すことが可能と同社はしている。
栄研化学は、HUMANとの販売契約によりこれら試薬の世界的な普及を進め、世界の結核およびマラリア対策に貢献するとしている。

栄研化学とHUMAN、LAMP法による結核遺伝子検査薬およびマラリア遺伝子検査薬の海外販売契約を締結 - 栄研化学株式会社
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