客観的奏効率で有意な改善を示す
武田薬品工業株式会社と米シアトルジェネティクス社は、8月2日、「アドセトリス」の皮膚CD30陽性T細胞リンパ腫を対象とした臨床第3相試験の結果を発表した。
同剤は同試験において主要評価項目を達成し、4ヵ月以上にわたる持続的な客観的奏効率の統計学的に有意な改善を示したという。
最大約1年にわたり投与
同試験は、原発性皮膚未分化大細胞リンパ腫または菌状息肉腫を含むCD30陽性CTCL患者を対象として実施された、無作為化非盲検臨床第3相試験。同疾患の標準治療である「メトトレキサート」あるいは「ベキサロテン」を投与した対照群と、「アドセトリス」単独投与群が比較検証された。
同試験では、少なくとも1回の全身療法または放射線療法を受けた患者が、治験実施医師の選択による治療薬あるいは3週間ごとに「アドセトリス」を、最大約1年にわたり投与された。主要評価項目は、4ヵ月以上にわたる持続的な客観的奏効率。主な副次評価項目は、完全寛解率と、無増悪生存期間および治療間中の症状の度合い。
副次評価項目も全て優れていた
同試験において「アドセトリス」投与群は、客観的奏効率について統計学的に有意な改善を示し、主要評価項目を達成した。「アドセトリス」投与群における客観的奏効率は56.3%であり、対照群では12.5%。副次評価項目についても「アドセトリス」投与群は、全て統計学的に有意に優れていたという。
なお同試験の抄録は、2016年12月3から6日にかけて米国カリフォルニア州サンディエゴで開催される米国血液学会の年次総会でのデータ発表にて、提出される予定。

アドセトリスの皮膚CD30陽性T細胞リンパ腫を対象とした臨床第3相試験の結果発表について - 武田薬品工業株式会社
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