米ヴェルサーティス社との間で締結
帝人株式会社は、8月10日、新規長期作用型成長ホルモン剤「VRS-317」の日本における独占的開発・販売契約を、米ヴェルサーティス社との間で締結したと発表した。
同剤は、ヴェルサーティス社が創製した薬剤。小児における成長ホルモン分泌不全性低身長症(以下「小児GHD」)適応での長期作用型成長ホルモン剤として、最も開発が進んでいる。
患者の負担が課題だった成長ホルモン補充療法
小児GHDは、小児期の成長ホルモン分泌量が十分でない場合に発症する疾患。低身長などの成長障害が主症状となる。治療法としては成長ホルモン補充療法が一般的だが、既存製剤はいずれも毎日注射する必要があり、患者の負担が課題となっていた。
「VRS-317」は、既存製剤と同じ組換えヒト成長ホルモンをベースとして、ヴェルサーティス社が改良を加え、長期作用性を付加したもの。同社による米国での第2相臨床試験の結果、毎日注射する必要のある既存製剤と同様の効果を、同剤は月2回の注射で得ることが可能とわかっている。
開発を推進、患者のQOL向上に貢献
ヴェルサーティス社は「VRS-317」について現在、小児GHDを予定適応症として日本における第2相/第3相臨床試験を実施中。欧米では、小児GHDの第3相臨床試験と、成人を対象とした「成人成長ホルモン分泌不全症」の第2相臨床試験も実施されている。
帝人は今後、ヴェルサーティス社と協力して同剤の開発を推進し、患者のQOL向上に貢献するとしている。

新規長期作用型成長ホルモン剤の独占開発・販売契約を締結 - 帝人株式会社
http://www.teijin-pharma.co.jp/information/