医療分野は巨大な市場
厚生労働省は7月29日、「医療のイノベーションを担うベンチャー企業の振興に関する懇談会」の報告書を発表した。
厚生労働省は医薬品・医療機器の分野の向上は医療・経済の両方を発展させる鍵として、2015年12月から私設懇談会として議論を重ねてきた。
世界的に医療分野は巨大な市場であり、高い水準を誇る日本はその市場を牽引できる可能性がある。しかし、優れた研究成果などがあるにも関わらず、生かし切れていないのが現状だ。また、ジェネリック医薬品の使用促進の目標を掲げている今、先発医薬品市場が縮小されてしまう恐れもある。
「ベンチャー等支援戦略室」(仮称)設置へ
そこで、医療系ベンチャー企業に対し、「規制から育成へ」「慎重からスピードへ」「マクロからミクロへ」という3つの原則を掲げ、医療系ベンチャー企業が取り組んでいる研究をサポートしていく方針を明らかにした。
具体的には、規制の緩和、承認までのスピード化、今まで着目されにくかった画期的・個性的な研究へのサポートや評価、支援などが上げられる。
また、スムーズな開発環境に必要な大手製薬会社と医療系ベンチャー企業のマッチングにも力を入れるとしている。厚生労働省ではこれらのことから、1年以内に「ベンチャー等支援戦略室」(仮称)を設置する考えである。

厚生労働省 報道発表資料
http://www.mhlw.go.jp/