β-ラクタマーゼ阻害剤配合抗生物質製剤
大鵬薬品工業株式会社は、7月29日、β-ラクタマーゼ阻害剤配合抗生物質製剤「ゾシン静注用」について、厚生労働省に適応症追加申請を行ったと発表した。
申請を行ったのは、「ゾシン静注用2.25」「同4.5」「ゾシン配合点滴静注用バッグ4.5」。追加を申請された適応症は、「深在性皮膚感染症」と「びらん・潰瘍の二次感染(糖尿病性足感染を含む)」。
「タゾバクタム」と「ピペラシリン」を配合
「ゾシン静注用」は、大鵬薬品が創製したβ-ラクタマーゼ阻害剤「タゾバクタム」と、富山化学工業株式会社が創製したペニシリン系抗生物質「ピペラシリン」を、力価比1:8の割合で配合した注射用抗生物質製剤。
同剤は2008年7月、成人と小児における敗血症・肺・腎盂腎炎・複雑性膀胱炎を適応症として承認を取得。2012年9月には腹膜炎・腹腔内膿瘍・胆嚢炎・胆管炎が、2015年6月には発熱性好中球減少症が、それぞれ適応症として承認されている。
注射用抗菌薬の投与が必要なびらん・潰瘍
今回「ゾシン静注用」の適応症追加申請が行われた皮膚感染症は、真皮から皮下組織にびまん性に広がる化膿性炎症の総称。病変の部位・広がり・深さにより、表在性と深在性の感染症に分類される。
びらん・潰瘍の二次感染は、褥瘡・下腿潰瘍・放射線潰瘍・糖尿病性壊疽などに伴う皮膚深部に及ぶ感染症であり、いずれも中等症以上の疾患では注射用抗菌薬の投与が必要な場合が多い。

β-ラクタマーゼ阻害剤配合抗生物質製剤「ゾシン静注用」適応追加申請のお知らせ - 大鵬薬品工業株式会社
http://www.taiho.co.jp/corporation/