「医学」と「医療」の適切な関係を
神奈川県内科医学会は、このほど「医療界の情報共有のあり方について考える」、「製薬業界のありかたについて考える」と題した提言をHPに載せた。
現在の医療関係者、現場で患者を診る立場の臨床医と製薬業界との情報共有について問題を提起する内容だ。
画期的な新薬が登場する一方で、製薬業界が定めた自主規制が過剰で講演会の開催が困難になっていることは、現場で医療に携わる医療関係者にとって、必要な情報が届かない事態となっているとしている。
これは学問としての「医学」と医者をはじめとした看護師、薬剤師、介護職を含む「医療」との適切な信頼関係が充分なされていないと述べている。
また、製薬業界に対して、薬剤情報と医療情報の違いがあることから、様々な研究会・講演会を構築するべきだとして、学術情報としての医薬品情報や学会情報が適切に医師に伝える必要があるとしている。
MRの必要性も提言
その他、製薬業界と医療従事者をつなぐMRについて、医薬品業界からの転職者が増え、MRの質が落ちたとの指摘からMR不要論が起こっていることに関しても、医療機関への訪問制限と自主規制が重なり、影響しているのではないかと述べた。
MRは医療、製薬業界にとって必要とし、MR認定の仕組みを見直し、実質的な研修制度を義務づける制度の導入など検討するべきだとしている。

神奈川県内科医学会 HP
http://www.kanagawamed.org/index.p/motion