試験は米国シカゴ大にて実施
オンコセラピー・サイエンス株式会社は、7月15日、同社が実施中のMELK阻害剤「OTS167」の急性骨髄性白血病に対する第1/2相臨床試験において、1例目の患者登録が完了したと発表した。
同試験は米国シカゴ大にて実施されており、患者登録は発表前日の7月14日に行われたという。
新しい作用機序の分子標的治療薬
「OTS167」は、ゲノム包括的遺伝子解析により発見された新規キナーゼであるMELK(Maternal Embryonic Leucine zipper Kinase)を標的とする阻害剤。がん幹細胞にも効果が期待されており、新しい作用機序の分子標的治療薬と考えられている。
同剤は既に、肺がん・前立腺がん・乳がん・膵臓がんなどに対する強力な抗腫瘍効果が、動物試験において確認されている。
臨床上の有効性を確認
「OTS167」の急性骨髄性白血病に対する第1/2相臨床試験では、同疾患患者を対象として、同剤の静脈内反復投与における安全性および推奨投与量の確認を行う。確認後には、同疾患を含む予後不良の各種白血病についてのPOC、すなわち有効性や安全性を含めて作用機序などが臨床において妥当であることの証明を検証する。
オンコセラピー・サイエンスは今後、安全性に十分留意しつつ、臨床上の有効性を確認するための臨床試験を実施していくとしている。

MELK 阻害剤「OTS167」の急性骨髄性白血病に対する臨床試験進捗に関するお知らせ - オンコセラピー・サイエンス株式会社
http://www.oncotherapy.co.jp/wp-content