オプジーボ、EGFR-TKIの連続使用で8例の副作用
厚生労働省医薬・生活衛生安全局は7月22日、オプジーボ(一般名ニボルマブ)投与後に上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ阻害剤(以下、EGFR-TKI)で治療した患者に間質性肺疾患が発現した症例があったことから、注意を呼びかける文書を発表した。
オプジーボはがん免疫療法として脚光を浴びる画期的な新薬で、現在、承認を受けているがん以外についても臨床試験が行われている。
今回、発表されたのはこのオプジーボを投与した前歴のある患者に、「EGFR-TKI」で治療をしたところ、8人の患者において重い副作用が現れ、そのうちの3人が死亡したという報告である。(7月1日現在)
使用の注意と情報提供を呼びかける
ただ、現時点ではオプジーボとの直接的な因果関係ははっきりしておらず、厚生労働省は今後、使用に関する安全性を注視していくという。
オプジーボの使用上注意の添付文書にも警告の項で間質性肺疾患について注意喚起がされている。
「EGFR-TKI」は非小細胞肺がんの表面にある上皮成長因子受容体(以下、EGFR)に変異があるタイプのがんに有効とされ、イレッサ(一般名ゲフィチニブ)、タルセバ(一般名エルロチニブ)、ジオトリフ(一般名アファチニブ)、タグリッソ(一般名オシメルチニブ)などがある。

医薬品等安全性関連情報
http://www.mhlw.go.jp/