体内吸収性を改善できるCSD
富士化学工業株式会社は、7月22日、抗がん剤などの高薬理活性医薬品に対応する国内初のクローズドスプレードライ(以下「CSD」)工場を竣工したと発表した。
同社は、体内吸収性を改善できるCSDへの期待が高まっていることを受け、同工場の建設に至ったという。
1999年よりCSDの量産技術を確立
近年の経口剤開発においては、有効成分の消化器官からの吸収率改善が重要なテーマとなっている。わずかな量で強い薬理効果を示す高薬理活性医薬品においても同様であり、体内吸収性を改善できるCSDへの期待が高まっている。
こういった状況を受け富士化学工業は、1999年よりCSDの量産技術を確立。国内外の大手医薬品メーカーからの受託加工を受注してきた。2015年夏には、需要増に対応する形で第2工場「第2CSD」も稼働させている。
欧米や国内の新薬メーカーと取り引き拡大
今回竣工した高薬理活性医薬品対応CSD工場は、同社の郷柿沢工場内にて建設された。ケミカルハザードに対応した厳重な封じ込め対策が施されており、様々な顧客ニーズに対応できる設備となっている。
同工場竣工により同社は、高薬理活性医薬品においてもCSD加工から製剤までの一貫受託が可能となった。同社は今後、欧米や国内の新薬メーカーとの取り引き拡大を図るとしている。
(画像はプレスリリースより)

高薬理活性医薬品対応 密閉型スプレードライ工場 竣工のお知らせ - 富士化学工業株式会社
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