がん治療薬の臨床試験申請に向けて
7月11日、日東電工株式会社(日東電工)は7月から本格的な創薬事業を開始したと発表した。
今年1月にアメリカ・サンディエゴに創薬事業会社のNitto BioPharma Inc社(以下Nitto)を設立し、順調に進展しているとしている。
Nittoは今後、がん治療薬の開発をNitto北海道研究所やNittoで進めて、今まで培ったノウハウや分子標的DDSを用いて来年度には臨床試験の申請をしたいとしている。詳細については来年4月に発表する予定だ。
また、グループ会社の日東電工アビシアは核酸医薬の製造受託分野でトップシェアであり、次世代の医薬品として注目を集めている「核酸医薬」合成用に使われるポリマービーズ(固相合成用担体)を開発し、販売している。
核酸医薬へ高まる期待
「核酸医薬」は今までの薬とは違い、がんなどの細胞で作られるタンパク質自体を分解や、阻害することで悪化、転移を抑えられるとされ、期待されている薬である。
日東電工の他にも多くの会社でこの「核酸医薬」の開発が進められていて、大きな市場になると言われている。Nittoは既に肝硬変治療薬臨床試験の計画が進められており、肺線維症治療についても今年度中に臨床申請を行う予定だ。

日東電工株式会社 ニュースリリース2016
http://www.nitto.com/jp/