がん治療を主な目的とするもの
株式会社IDファーマは、7月12日、同社が開発・保有している「樹状細胞を増幅する特許技術」を、コージンバイオ株式会社に対して実施許諾すると発表した。
IDファーマは、株式会社アイロムグループの100%子会社。今回発表された実施許諾は、がん治療を主な目的とするもの。
体内に樹状細胞を戻し、がんを治療
がん樹状細胞ワクチン療法は、患者自身の樹状細胞を使用するがん免疫療法。
樹状細胞は、血流に乗って全身を回りながらがん細胞を発見すると、その目印を認識し、その情報をTリンパ球に伝える。Tリンパ球は、体内でがんを直接攻撃する作用を持つ。
同僚法では、患者の末梢血から分離した単球を樹状細胞に分化させ、それに患者のがん細胞から抽出したがん抗原や合成したがん抗原を取り込ませ、これらを異物として認識させる。その上で患者の体内に樹状細胞を戻し、がんを治療する。
日本国内が対象の非独占的な権利
今回の実施許諾では、コージンバイオおよびその子会社である株式会社ピルムが、IDファーマの本技術を用いてがん治療製品等を開発・販売することについて、日本国内が対象の非独占的な権利をIDファーマが許諾する。ピルムは、がん免疫細胞の加工や培養受託サービスなどを医療機関向けに提供している企業。
IDファーマはこの許諾により、製品販売額の目標達成に応じたマイルストーンおよび販売売上額に応じたロイヤリティを、コージンバイオから受け取るという。

コージンバイオ株式会社向けのがん治療用樹状細胞増幅技術実施許諾に関するお知らせ - 株式会社アイロムグループ
http://www.iromgroup.co.jp/up_pdf/20160712_1.pdf