求められる偽造品対策の厳格化
株式会社電通国際情報サービスは、スイスに本社を置くAlpVision SA(アルプビジョン社)と業務提携し、2016年6月23日から、偽造薬対策となる不可視デジタル真贋判定ソリューション「Cryptoglyph(クリプトグリフ)」の提供を開始した。
医薬品業界ではネット販売をはじめとする流通経路の多様化や流通量の増加から、偽造医薬品の問題が増大している。患者にとって脅威であることに加えて、正規品と偽造品との区別が難しいと製品回収を迫られるため、製薬企業にとっても深刻な問題となる。
日本の製薬企業は、これまでに、外装に特殊インクやホログラムを採用する、流通経路をモニタリングするなどの対策を実施している。
また、2014年7月に加盟した医薬品査察共同スキームPIC/Sのスキームに則り、医薬品の流通基準の整備に取り組んでいる。グローバルな市場を抱える企業には、今後、欧米諸国に歩調を合わせた、より厳格な対策が求められることになる。
真贋はスマートフォンで判定可能
このたびの偽造薬防止ソリューション「クリプトグリフ」は、海外では大手製薬企業が採用しており、1年間で100億を超える製品パッケージを対象に偽造薬対策を施している。日本では今回が初めての導入となる。
「クリプトグリフ」は医薬品の外装(箱やラベル)に微細な凸凹を印刷する電子透かしで、肉眼で確認できないため偽造は困難となる。印刷技術は一般的で、導入時、追加時のコストは従来の方法より安価となる。真贋の判定はスマートフォンをかざすだけと簡単な操作で行えるため、国内、海外拠点で導入しやすい。
(画像はプレスリリースより)

株式会社電通国際情報サービス プレスリリース
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