マルホが販売を開始
中外製薬株式会社とマルホ株式会社は、6月21日、両社で共同開発を行った尋常性乾癬治療剤『マーデュオックス軟膏』について、マルホが販売を開始したと発表した。
同剤は、中外製薬が創製した活性型ビタミンD3誘導体であるマキサカルシトールと、合成副腎皮質ホルモンであるベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステルの配合軟膏。
乾癬の90%を占める尋常性乾癬
乾癬は、「炎症性角化症」に分類される慢性の皮膚疾患。皮膚の炎症と、表皮における新陳代謝異常という二つの側面を持つ。同疾患は、症状により五つの種類に分類されるが、その約90%を尋常性乾癬が占める。
尋常性乾癬では、皮膚から盛り上がった赤い発疹の上へ銀白色の鱗屑が付着し、それが剥がれ落ちるという症状が典型的に現れる。慢性疾患であり、現在の治療法では完治が難しく、主に外用薬などで症状をコントロールする対症療法がとられている。なお、「かんせん」という名前ではあるが、感染性の疾患ではない。
患者のより良い治療に貢献
『マーデュオックス軟膏』は、尋常性乾癬に対してそれぞれ単独あるいは併用で汎用されているマキサカルシトールとベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステルを配合した軟膏。両剤の利点に加え、複数製剤塗布等の併用使用における課題を改善した配合剤として開発されている。
中外製薬とマルホは、同剤が尋常性乾癬に悩む患者のより良い治療に貢献できるものと期待しているという。

尋常性乾癬治療剤(配合外用剤)「マーデュオックス軟膏」新発売のお知らせ - 中外製薬株式会社
http://www.chugai-pharm.co.jp/news/