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2025年05月16日(金)
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急性期脳出血患者への適切な降圧目標の解明

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急性期脳出血患者への適切な降圧目標の解明

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研究者主導国際共同試験 ATACH II
2016年6月10日、国立循環器病研究センター(以下、国循)脳血管部門・豊田一則部門長、データサイエンス部・山本晴子部長らを共同研究者として、研究者主導国際臨床試験Antihypertensive Treatment of Acute Cerebral Hemorrhage (ATACH)-IIの結果について発表した。

脳出血
背景
脳卒中は日本で、要介護原因疾患のトップにあり、脳出血は脳卒中の17%~30%を占めるという。脳出血の発症率は欧米諸国の数倍であるにも関わらず、治療開発は遅れている。

脳出血は死亡や機能障害につながりやすく、発症率そのものは倍以上の脳梗塞と同等以上の経済的損失を国家に与えると試算される。

急性期脳出血患者の46~75%に血圧上昇を認めるため、脳出血に伴う急性高血圧に対して、国内外の指針では降圧療法を推奨しているものの、具体的な降圧目標値は明らかではなかった。

ATACH IIの主解析結果
ATACH II試験には、日米をはじめ中国、台湾、韓国、ドイツが参加し、日本の288例を含む、1000例の患者が登録され、発症から4時間半以内に治療開始可能な脳出血患者を積極降圧群と標準降圧群とに1:1の割合で割付け、ニカルジピン静脈内投与によって24時間にわたって目標血圧範囲を維持した。

治療開始後2時間で、積極降圧群では平均収縮期血圧129mmHgに、標準降圧群では141mmHgに達し、24時間後の頭部CTで血腫増大を認めた割合は、積極降圧群の18.9%、標準降圧群の24.4%を占め、前者で有意に少ない傾向を認めた。

試験結果は、少なくともアジア人が過半数の患者集団において、収縮期血圧140mmHg未満への急性期降圧が脳出血患者に安全であることが、確認できた。ATACH II試験の今後の更なる解析結果を経て、日本人に有効な急性期脳出血治療法の解明が期待される。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

国立循環器病研究センター プレスリリース
http://www.ncvc.go.jp/pr/release/atach_ii.html


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