良好な安全性と忍容性を示唆する結果
エーザイ株式会社は、6月13日、世界初の抗フラクタルカインモノクローナル抗体「E6011」について、臨床第1/2相試験結果を発表した。
同剤は、同社の研究子会社が創製した薬剤。試験は、クローン病および関節リウマチを対象として実施され、良好な安全性と忍容性ならびに臨床活性を示唆する結果を取得したという。
従来とは異なる新規メカニズム
「E6011」は、エーザイグループのカン研究所において創製された、世界初のヒト化抗フラクタルカインモノクローナル抗体。
フラクタルカインは、関節リウマチや炎症性腸疾患をはじめとする炎症性疾患の血管内皮細胞に発現し、フラクタルカイン受容体(CX3CR1)を発現する免疫細胞に結合することで炎症反応を惹起するケモカイン。
「E6011」は、フラクタルカインに対する中和活性を有し、従来のサイトカイン療法とは異なる新規メカニズムによって細胞浸潤抑制を機序とする。
重点開発品目として早期開発に取り組む
クローン病および関節リウマチを対象とする臨床第1/2相試験の中間解析において「E6011」は、良好な安全性と忍容性ならびに臨床活性を示唆する結果を出した。なおこの試験結果についてエーザイは、学会発表を行っている。
同社は、「E6011」を重点開発品目として早期開発に取り組み、より多くの患者とその家族のベネフィット向上へ貢献するとしている。

自社創製の抗フラクタルカイン抗体E6011について、臨床1/2相試験結果を発表 - エーザイ株式会社
http://www.eisai.co.jp/news/news201640.html