順天堂大学が国内初導入 「MSK-IMPACT」
2016年6月9日、順天堂大学医学部附属順天堂医院は、患者のがん遺伝子情報を解析し、医師に最適な治療薬情報等を提示するサービス「MSK-IMPACT(エムエスケイ-インパクト)」を国内で初めて導入するとともに、患者の受け入れ開始を発表した。
有効な抗がん剤選択のために
現在、主流になりつつある抗がん剤は、標的に対してピンポイントで効果を発揮することから、副作用をより少なく抑えながら治療効果を高めることが期待される。がん細胞の遺伝子情報を知ることは、有効な抗がん剤選択のためにも極めて重要である。
「MSK-IMPACT」導入
遺伝子には個体差があり、がんによる異常に変異した遺伝子の正確な検出には、一般的な遺伝子配列と比較するよりも、その人の正常遺伝子を解析し、その差分を検討することが重要であり、「MSK-IMPACT」は本人の正常細胞と比較する検査方法を導入し、がん細胞で起きている異常をより正確に判断する。
また、「MSK-IMPACT」は、国内最大の検査遺伝子数、がん関連遺伝子410個と18種類の融合遺伝子を検査でき、骨転移腫瘍および原発性骨腫瘍を除く全てのがん種を対象に、網羅的な遺伝子解析を行える。
今回の「MSK-IMPACT」の導入で、がん遺伝子解析を患者の有効な抗がん剤選択や治療に役立てられるだけでなく、がん解析結果データの医療研究への活用により、更なるがん治療の発展につながることが期待される。
(画像はプレスリリースより)

順天堂大学 プレスリリース
http://www.juntendo.ac.jp/news/20160609-02.html