メルク社保有の培養設備を活用
富士フイルム株式会社は、6月7日、バイオ医薬品受託製造子会社の生産能力を増強すると発表した。
生産能力を増強するのは、バイオ医薬品の受託製造会社であるFUJIFILM Diosynth Biotechnologies(以下「FDB」)。米製薬企業のMerck & Co., Inc.(以下「メルク社」)と協業し、メルク社が保有する20000Lの培養設備を活用するという。
年率8%の成長が見込まれるバイオ医薬品
バイオ医薬品は、遺伝子を組み換えた微生物株や動物細胞株に産生させたタンパク質などを活用した医薬品。副作用が非常に少なく高い効能が期待できるため、医薬品市場に占める割合は今後ますます拡大すると予想され、受託製造市場も年率8%の成長が見込まれている。
こういった状況を受けFDBは、高度な微生物・動物細胞培養技術や昆虫細胞培養技術などの技術開発を進めると共に、生産設備を増強し能力拡大を図ってきた。現在までに、100Lから5000Lまでの微生物・動物細胞培養が可能な生産体制を構築している。
顧客の大量生産ニーズに応える
FDBは今後、既存の自社設備に加えて、メルク社のブリニー工場におけるの20000Lの大量微生物培養設備を活用していく。この活用により、顧客の大量生産ニーズに応えると共に、バイオ医薬品の受託製造能力を増強するという。
FDBは、グループの技術を結集して高効率・高生産性の技術開発を進め、さらなる事業成長を図るとしている。

富士フイルム バイオ医薬品受託製造子会社の生産能力を増強 メルク社が保有する培養設備を活用 - 富士フイルム株式会社
http://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/