米国メディベーション社と共同で
アステラス製薬株式会社は、2016年6月3日、トリプルネガティブ乳がん患者を対象にした経口アンドロゲン受容体阻害剤エンザルタミドの第3相ENDEAR試験を開始する予定であることを発表した。
トリプルネガティブ乳がん(TNBC)は、ホルモン受容体陽性乳がんより悪性度が高く、予後が不良であるとされる。
同社は、米国メディベーション社と共同でエンザルタミドの開発・商業化を進めており、この第3相試験はメディベーション社の主導で行う。患者の組み入れ開始は2016年度の第4四半期を予定する。同社は同試験を通してTNBC治療における同剤の使用可能性を評価する。
併用療法と単剤療法を実施
ENDEAR試験は国際共同無作為化第3相試験で、遺伝子発現プロファイル検査結果が陽性の進行性TNBC患者約780例を対象とする。同検査は新規のバイオマーカーで、患者はこれまでに進行がんの薬剤治療を受けていないか、1種類のみの薬剤治療を受けているとする。
エンザルタミドの経口投与をパクリタキセルによる化学療法と併用する、あるいはエンザルタミドの単剤療法で投与し、プラセボとパクリタキセルとの併用と、無増悪生存期間を腫瘍評価項目として比較する。

アステラス製薬株式会社 ニュースリリース
https://www.astellas.com/