革新的な新薬開発を目的として
武田薬品工業株式会社とRoivant Sciences Ltd.は、6月7日、バイオ医薬品会社であるMyovant Sciences Ltd.(以下「Myovant社」)を設立したと発表した。
Myovant社は、女性疾患および前立腺がんに対する革新的な新薬開発を目的として、設立されている。
「Relugolix」の独占的権利を供与
今回のMyovant社設立にあたり武田薬品は、日本とアジアの一部の国を除く全世界における「Relugolix」の独占的権利を同社へ供与する。
「Relugolix」は、ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)受容体拮抗薬として開発が進められている、1日1回経口投与の薬剤。下垂体のGnRH受容体を阻害することにより、速やかに性ホルモンレベルの循環を低下させ、エストロゲンおよびテストステロンを抑制する。子宮筋腫・子宮内膜症・前立腺がんに対するベスト・イン・クラスとなり得る薬剤と考えられている。
社長兼CEOにはLynn Seely氏が就任
なお武田薬品は、女性不妊症の治療薬候補である新規のオリゴペプチド・キスペプチン受容体作動薬「RVT-602」については、全世界における独占的権利をMyovant社に供与する。同剤は、排卵誘発に使われるヒト絨毛性ゴナドトロピンあるいはGnRH作動薬の代替薬となり得ることが示唆されている。
Myovant社の社長兼CEOには、2005年から2015年までMedivation社にて前立腺がん治療薬「XTANDI」の開発を率いた内分泌学の医師Lynn Seely氏が就任している。

女性疾患および前立腺がんに対する革新的な新薬開発のためのMyovant社設立について - 武田薬品工業株式会社
http://www.takeda.co.jp/news/2016/20160607