『タフィンラーカプセル』および『メキニスト錠』
ノバルティスファーマ株式会社は、6月1日、抗悪性腫瘍剤『タフィンラーカプセル50mg・75mg』(ダブラフェニブメシル塩酸)と『メキニスト錠0.5mg・2mg』(トラメチニブ ジメチルスルホキシド付加物)の販売を開始した。
今年3月に製造販売承認を取得
『タフィンラー』と『メキニスト』は、2016年3月28日に、「BRAF遺伝子変異を有する根治切除不能な悪性黒色腫」を適応として製造販売承認を取得。『タフィンラー』はBRAF阻害剤で、ATP結合部位に競合的に結合し、細胞増殖のシグナル伝達において重要な働きをするキナーゼタンパク質「BRAF」の活性を阻害する。2013年に米国で最初の承認を取得し、現在では欧州、オーストラリア、カナダなど55以上の国と地域で承認されている。
臨床試験では併用療法での全生存期間延長を実証
『メキニスト』は、アロステリックMEK阻害剤で、BRAFによるMEK1/MEK2の活性化とキナーゼ活性を選択的に阻害、がん細胞の増殖を抑制する。『タフィンラー』と『メキニスト』の併用により、BRAFキナーゼ活性とMEK1/MEK2の活性を同時に阻害することが可能となり、より高い効果を発揮する。なお、併用療法については、米国、オーストラリア、カナダなど、世界35の国と地域で承認されている。
悪性度の高い皮膚がん 悪性黒色腫
悪性黒色腫(メラノーマ)では、患者の約3割にBRAF遺伝子の変異が認められるとされる。阻害剤である『タフィンラー』と『メキニスト』の販売開始により、悪性度が高いと言われる悪性黒色腫において、その効果に期待が集まる。

ノバルティスファーマ株式会社 プレスリリース
http://www.novartis.co.jp/news/2016日経プレスリリース
http://release.nikkei.co.jp/detail