外耳道骨壊死の報告を受けて
大日本住友製薬株式会社は、厚生労働省が5月31日付けで通知した医薬・生活衛生局安全対策課長通知(薬生安発0531第1号)を受けて、骨代謝改善剤『ダイドロネル錠200』(エチドロン酸二ナトリウム)について、「使用上の注意」を改訂した。
「重要な基本的注意」および「副作用」の項に追記
『ダイドロネル錠200』は、骨粗鬆症や脊髄損傷、股関節形成術後、骨ページェット病などに用いられる骨代謝改善剤で、ビスホスホネート系薬剤に分類。これらビスホスホネート系薬剤の使用に関連した外耳道骨壊死の症例が報告されたということで、厚生労働省の指示に従って「重要な基本的注意」と「重大な副作用」の項に、外耳道壊死に関する追記を行った。
世界で29症例 外耳道壊死
ビスホスホネート系薬剤との関連が疑われる外耳道骨壊死の症例報告は、非常にまれ。2016年2月に発表された「海外規制機関 医薬品安全性情報Vol.14No.03」によると、文献報告を含めて世界全体で29例が特定されており、その多くは2年以上の長期投薬に伴って発現しているという。先にビスホスホネート系薬剤の副作用として関連が認められている顎骨壊死と同様、一部患者では両側性の外耳道骨壊死も報告されている。
厚生労働省では、ビスホスホネート系薬剤を使用している患者において、外耳炎、耳漏、耳痛等の症状が続く場合は、耳鼻咽喉科受診の指導をするよう呼びかけている。

大日本住友製薬 『ダイドロネル錠200』製品情報
https://ds-pharma.jp/product厚生労働省 医薬品等安全性関連情報
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou