リサイクリング抗体技術を駆使して創製
中外製薬株式会社とF・ホフマン・ラ・ロシュ社(以下「ロシュ社」)は、6月1日、抗体「SA237」に関するライセンス契約を締結したと発表した。
同剤は、中外製薬が独自のリサイクリング抗体技術を駆使して創製した、抗IL-6レセプターヒト化モノクローナル抗体。
投与間隔延長や少量での治療効果に期待
「SA237」は、一つの抗体が抗原に繰り返し結合できるようにデザインされた、抗IL-6レセプターヒト化モノクローナル抗体。抗体が作用する時間が延長されるため、投与間隔の延長や少ない投与量での治療効果が期待されている。
同剤は現在、世界10カ国以上の国々にて主要な二つの第3相国際共同治験が、中外製薬主導の下で実施されている。対象疾患は、重度の視神経炎と横断性脊髄炎を特徴とする免疫性中枢神経疾患である視神経脊髄炎。
患者へいち早く「SA237」を届ける
今回両社が締結した契約により、中外製薬は「SA237」の日本・韓国・台湾を除く全世界における開発・販売の独占的実施権を、ロシュ社へ許諾。また、ロシュ社に対する製品の供給も行う。その対価として中外製薬は、契約一時金・マイルストンペイメント・ロイヤルティをロシュ社から受領する。
中外製薬は、世界中の患者へいち早く「SA237」を届けることができるよう、ロシュ社と共に開発の加速に尽力するとしている。

中外製薬、SA237に関するライセンス契約を締結 - 中外製薬株式会社
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