革新的医薬品の創出を効率化・加速化
アステラス製薬株式会社と第一三共株式会社、そして武田薬品工業株式会社の3社は、健康成人を対象としたバイオマーカーのデータ基盤構築に関する共同研究契約を締結したと5月23日に発表した。
この共同研究契約は、革新的医薬品の創出を効率化・加速化するためのものだという。
データ基盤の強化が課題となっていた
バイオマーカーは、患者の層別化と、医薬品の作用機序解明および有効性・安全性の指標として用いられるもの。生化学検査や血液検査、腫瘍マーカーなど各種臨床検査値や画像診断データなどが含まれる。その活用範囲は、医薬品候補の探索段階から日常診療まで広範に及ぶ。
しかしその一方、患者との比較対照となる健康成人におけるバイオマーカーの基礎データは、世界的にも十分に蓄積されているとはいえない。さらなるデータ基盤の強化が、課題となっていた。
日本国内に研究拠点をもつ製薬企業として
今回締結された契約に基づき3社は、バイオマーカーの基礎データを網羅的に取得。共同で解析を行うとしている。本解析により得られたデータは、主に3社が重点疾患領域において活用。また、アンメットメディカルニーズを満たす創薬研究に広く活用されるよう、公開も行うという。
3社は日本国内に研究拠点をもつ製薬企業として、この共同研究を通じ「日本発」の創薬イノベーションに貢献するとしている。

健康成人を対象としたバイオマーカーのデータ基盤構築に関する共同研究契約締結について - 武田薬品工業株式会社
http://www.takeda.co.jp/news/2016/20160523