LAL-D治療薬として日本初
アレクシオンファーマは「カヌマ(R)点滴静注液20mg」(一般名:セベリパーゼ アルファ(遺伝子組換え))を発売した。同剤は「ライソゾーム酸性リパーゼ欠損症(以下、LAL-D)」での効能・効果を有す日本初の薬剤。海外では2015年に米国と欧州連合でLAL-D治療薬として承認されている。
乳児・小児・成人の患者に対し改善を確認
LAL-Dは、遺伝子変異によるライソゾーム酸性リパーゼという酵素が先天的に低下・欠損することで引き起こされる疾患だが、同剤はこの酵素活性の低下・欠損をカバーするための酵素補充療法。
国内外の臨床試験では、乳児患者に対し生存率の向上、小児および成人の患者に対してはALTの正常化やLDLコレステロールおよびトリグリセリドの低下など肝臓・脂質のパラメータの点でプラセボと比較した結果、改善が確認されている。
LAL-D
LAL-Dは、ライソゾームにおけるLAL酵素活性が低下・欠損することが原因で、血管壁や肝臓など主要な臓器にコレステロールとトリグリセリドが蓄積される疾患。
そして、脂質代謝に異常が生じ、乳児患者は治療が行われない場合、急速に症状が進行し数カ月もしないうちに生命を脅かし、小児および成人患者は他の肝疾患のように無症状のまま肝不全へと重症化していく。
遺伝性の疾患であり、日本では指定難病および小児慢性特定疾病の対象疾患だ。また、その患者数は非常に少なく、100万人あたり患者数が20人に満たない超希少疾患にも定義されている。

アレクシオンファーマ プレスリリース
http://alexionpharma.jp/press_release/