臨床試験において良好な成績を出した
スイスのロシュ社は、5月27日、「Gazyva/Gazyvaro(obinutuzumab)」が未治療の濾胞性リンパ腫の患者において、無増悪生存期間を延長したことを明らかにした。
濾胞性リンパ腫は、最も一般的な低悪性度非ホジキンリンパ腫。同剤は、主要な第3相臨床試験において良好な成績を出したという。日本における翻訳リリースの発表は、同日、中外製薬株式会社が行っている。
改変型モノクローナル抗体
「Gazyva/Gazyvaro」は、幹細胞や形質細胞ではなくB細胞上に発現するタンパク質であるCD20に結合するよう設計された、改変型モノクローナル抗体。標的であるB細胞を、直接かつ体内の免疫系と共に攻撃し、破壊する。
同剤は、未治療の慢性リンパ性白血病患者に対する「chlorambucil」との併用療法について、70カ国を超える国々で既に承認されている。
成績を医学会で発表、承認取得に向けて申請
「Gazyva/Gazyvaro」は、未治療の濾胞性リンパ腫の患者を対象とした第3相臨床試験において、「MabThera/Rituxan」と比較して統計学的に有意な無増悪生存期間の延長が認められた。発現した有害事象は、「Gazyva/Gazyvaro」または「MabThera/Rituxan」と各種の化学療法を併用したこれまでの臨床試験の結果と一致していたという。
ロシュ社は今後、同試験の成績を医学会で発表するとともに、承認取得に向けて申請を行う予定。

ロシュ社のGazyva/Gazyvaroは未治療の濾胞性リンパ腫の患者さんにおいて無増悪生存期間を延長 - 中外製薬株式会社
http://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/