びまん性胃がんの新規治療法を対象に
イーライリリー・アンド・カンパニー(以下、米国リリー社)は、2016年5月16日、学校法人金沢医科大学(以下、金沢医科大学)との共同契約を4月27日に締結したことを発表した。
これは、難治性胃がんのびまん性胃がんについて新規治療薬を開発するもので、契約締結後、両者は、金沢医科大学による複数のびまん性胃がんの動物モデルを用いて、米国リリー社の臨床化合物の有効性を確認していく。
マッチングイベントの成果
米国リリー社は、2015年9月に日本で初めての創薬共同研究のマッチングイベント「イノベーション・デイ・ジャパン」を開催した。今回の共同研究契約は同イベントの直接的成果の一つとなる。
アジアでは日本をはじめとして胃がんの発症が多く、難治性胃がんでは効果的な治療法の早期開発が期待されている。
金沢医科大学の腫瘍内科学講座の安本和生(やすもとかずお)特任教授の研究室は、悪性度の高い腹膜播種及びがん性腹膜炎のエキスパートであり、同社は大きなアンメットニーズのもつこれらの治療法の開発に関心があった。
日本イーライリリー株式会社では国内の研究機関や大学との共同研究を進めており、2020年までに体制を整えて、日本発の創薬シーズを世界で同時開発することに取り組む考えである。

日本イーライリリー株式会社・学校法人金沢医科大学 プレスリリース
https://www.lilly.co.jp/