最適な分子標的薬を
P5(ピーファイブ)株式会社は、2016年4月26日、患者のがん細胞の遺伝子変異を解析し、解析結果とともに最新治験情報などを医師向けに提供するサービス「P5がんゲノムレポート」を5月に開始すると発表した。
遺伝子の後天的な変異ががんの発症、増殖、転移の主な原因であることがわかってきた。変異した遺伝子の機能を抑える分子標的薬は、正常な細胞へのダメージが少ないため、がんの治療効果が高いと期待され、開発が進められている。
IMSHealth社が2014年に実施した調査で、抗がん剤の市場は世界で約10兆円となり、分子標的薬はその46%を占めている。
医師向けプラットフォームを構築
同一臓器でも遺伝子の変異は異なり、分子標的薬も変異した遺伝子の種類ごとに変わってくる。最適な分子標的薬を投与するには、患者の遺伝子変異情報が求められる。
こうした状況を受けて、P5は患者のがん組織検体から複数の遺伝子変異を解析するプラットフォームを構築し、医師が適切な治療を患者に提供するサポートを行っていくことにした。対象とするがんは固形がん全般である。
医師へのレポートには、解析結果に加えて、治療に役立つことが期待される国内外の最新治験情報などを含めていく。

P5株式会社 プレスリリース
http://www.p5genome.com/p5/news/2016/0426/