富士フイルム株式会社へ導出した開発品
株式会社グリーンペプタイドは、5月2日、同社リード開発品「ITK-1」の前立腺がんを対象とした国内第3相臨床試験について、症例登録が完了したと発表した。
同剤は、同社が富士フイルム株式会社(本社:東京、以下「富士フイルム社」)へ導出した開発品。試験は、富士フイルム社より委託されたグリーンペプタイドが実施している。
「去勢抵抗性前立腺がん」が対象
前立腺がんは男性ホルモンにより成長・増殖していく男性特有のがん。一般的な治療としては、手術もしくは放射線療法の後、男性ホルモンを抑えるホルモン療法(内分泌療法)が行われる。
同疾患の初期段階では、ホルモン療法により治療効果が得られるが、暫くすると症状が再燃し、再燃を繰り返すうちにホルモン療法の効き目が悪くなる。ホルモン療法を続けても、がんが増殖するようになる場合もあり、この状態の前立腺がんを「去勢抵抗性前立腺がん」という。
今回の「ITK-1」国内第3相臨床試験では、この「去勢抵抗性前立腺がん」が対象となる。
全国60ヵ所以上の医療機関にて実施
「ITK-1」国内第3相臨床試験は、がんペプチドワクチンのプラセボ対照第3相二重盲検比較試験として、全国60ヵ所以上の医療機関にて実施される。対象は、手術・放射線療法・ホルモン療法・化学剤療法(抗がん剤)を経た進行性の去勢抵抗性前立腺がん患者。
同社は、一定の観察期間を経てこの第3相臨床試験を終了する予定としている。

ITK-1における国内第3相臨床試験:症例登録完了のお知らせ - 株式会社グリーンペプタイド
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