センダイウイルスベクター技術
株式会社アイロムグループの子会社、株式会社IDファーマ(以下、IDファーマ)は、2016年4月25日、遺伝子治療・再生医療等に用いるGMPベクター製造施設を着工したと発表した。
この施設はIDファーマが独自に開発、保有するセンダイウイルスベクター技術を中核とするもので、つくば市に所在するIDファーマ本社・研究所に千代田化工建設株式会社が建設する。
9月の竣工後にバリデーション・試運転を経て、2017年から生産を開始する予定である。
ベクターは特定の臓器・組織の標的とする細胞内に治療用遺伝子を運搬・導入する物質。センダイウイルスベクターはRNAを骨格とするベクターのため、これまでと概念が異なる。安全性は立証されており、遺伝子医薬品やバイオ製品分野に活用される。
医薬品製造受託機関
IDファーマは、製薬企業から依頼されて、GMP基準の臨床用ベクター・遺伝子治療製剤・再生医療等製品を製造する受託製造を行っている。
GMPベクター製造施設の建設後は、製造時期や費用面などでこれまで課題となっていた顧客のニーズにも対応する考えである。また、自社で開発中のベクターを製造すると同時に、実用化された他のベクターについてもGMP基準で製造することを計画している。

株式会社アイロムグループ ニュースリリース
http://www.iromgroup.co.jp/up_pdf/20160425_1.pdf