中等症から重症のCOPDで良好な臨床試験結果
大日本住友製薬株式会社は28日、米国子会社のサノビオン・ファーマシューティカルズ・インクが開発を進めている慢性閉塞性肺疾患治療剤『SUN-101』(グリコピロニウム臭化物)について、2つの臨床試験で良好な結果を得たと発表した。
LAMAの有効性と安全性を評価
臨床試験では、電子振動膜型ネブライザーシステム『eFlow』を使って、長時間作用性ムスカリン受容体拮抗薬(LAMA)である『SUN-101』の有効性を調べた。その結果、12週間後の努力呼気において、プラセボに対する優位な改善が見られた。また、気管支収縮に対して、1日に2回の投与が可能であることが評価された。
COPD 世界的にも主要な死因の1つ 新薬に期待
慢性気管支炎および肺気腫を含む慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、徐々に肺の気道閉塞を悪化させる進行性疾患で、米国においては死因の第3位となっており、年間約12万人が亡くなっている。2030年までには世界の死因の第3位を占めるとも言われており、新薬承認に期待が高まる。
サノビオン社は今後、この臨床試験データを学会で発表するほか、米国食品医薬品局(FDA)に新薬承認申請を行うとしている。

大日本住友製薬株式会社
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