メディウンド社の熱傷焼痂除去剤
2016年4月26日、科研製薬株式会社は、同社がメディウンド社と熱傷焼痂除去剤「NexoBrid」について、独占的ライセンス実施許諾契約を締結したことを明らかにした。
メディウンド社は特許を持つタンパク分解酵素技術による、新たな医薬品の開発および商業化に特化した製薬会社だ。
同剤は全層熱傷の焼痂除去剤として欧州医薬品庁より製造販売承認を受けており、メディウンド社により欧州およびイスラエルで販売されている。
今回の契約により、科研製薬は「NexoBrid」の日本における独占的な開発と販売の権利を取得した。今後は製造販売承認取得に向け、両社で協力して開発を進めていくという。
焼痂を除去する外用の酵素製剤
「NexoBrid」は焼痂とよばれる壊死組織を除去する外用の酵素製剤である。
焼痂は熱傷で生じ、重症熱傷の治療においてはこれをできるだけ早期に除去することが臨床的に重要な第一歩とされている。現在は外科的に焼痂を除去しなければならないが、「NexoBrid」を使用すれば、焼痂に塗布するだけで健常な組織に障害を与えることなく壊死組織を除去できるようになる。
壊死組織の簡便かつ速やかな除去の実現により、医療関係者や患者の負担軽減へ期待が寄せられている。

科研製薬株式会社 ニュースリリース
http://www.kaken.co.jp/nr/release/nr20160426.html