国内初のPCSK9阻害薬
アステラス・アムジェン・バイオファーマ株式会社(以下、アステラス・アムジェン・バイオファーマ)とアステラス製薬株式会社(以下、アステラス製薬)は、国内初のPCSK9阻害薬である高コレステロール血症治療薬「レパーサ皮下注」を2016年4月21日に発売した。
アステラス・アムジェン・バイオファーマによると、同社は2013年からアムジェン社とアステラス製薬が合弁会社として始め、PCSK9阻害薬レパーサは第一号製品となる。プロモーションは二社が共同で行う。
家族性高コレステロール血症(FH)や高コレステロール血症に罹患し、心血管イベントの発現リスクが高く、HMG-CoA還元酵素阻害剤(スタチン)で十分な効果を得られなかった患者に対して、皮下注射剤の同剤が新たな治療の選択肢となることを期待している。
HMG-CoA還元酵素阻害剤と併用
ヒトIgG2モノクローナル抗体のレパーサは血中でヒトプロタンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)に結合することで、低比重リポタンパク(LDL)受容体(LDLR)との結合を阻害する。分解が抑制されたLDLRは数を増やし、肝細胞表面で再利用が可能となった結果、LDLコレステロール(LDL-C)値が低下する。
適用には、家族性高コレステロール血症、高コレステロール血症であるかを診察や検査で十分に確認することが求められる。日本人の場合、単独投与では有効性、安全性が確立していないためHMG-CoA還元酵素阻害剤と併用する必要がある。

アステラス製薬株式会社 ニュースリリース
https://www.astellas.com/