第1世代のEGFR阻害薬と直接比較
ドイツのベーリンガーインゲルハイムは、4月13日、第2世代のEGFR阻害薬「アファチニブ」と第1世代のEGFR阻害薬を直接比較した海外第2b相試験の結果が、『ランセットオンコロジー』に掲載されたと発表した。
同試験は、治療歴のないEGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象としたもの。有効性について、臨床的意味があると思われる差がみられたという。
60ヵ国以上で承認を取得している薬剤
「アファチニブ(製品名:ジオトリフ)」は、EGFR遺伝子変異陽性NSCLC患者の一次治療薬として、60ヵ国以上で承認を取得している薬剤。日本では、EGFR遺伝子変異陽性の手術不能または再発非小細胞肺がんの効能・効果で、既に承認を取得している。
進行NSCLC患者319人を対象として実施された同剤の第2b相試験では、無増悪生存期間、治療成功期間、そして全生存期間が主要評価項目とされた。副次評価項目は客観的奏効率、病勢コントロール率、腫瘍縮小、患者報告アウトカム、安全性など。
肺がん進行のリスクを27%低下
同試験において「アファチニブ」は、対照薬と比較して肺がん進行のリスクを27%低下させた。無増悪生存期間の差は時間の経過に伴って拡大し、治療成功期間も延長。治療失敗のリスクも27%低下させたという。
同社はこの結果について、EGFR遺伝子変異を有するNSCLCの一般診療の指針になることを期待するとしている。

第2世代のEGFR阻害薬アファチニブ 試験の結果がランセットオンコロジーに発表 - ベーリンガーインゲルハイム ジャパン株式会社
http://www.boehringer-ingelheim.jp/news