悪性黒色腫と非小細胞肺がんで承認取得
MSD株式会社は、2月15日、ヒト化抗ヒトPD-1モノクローナル抗体(抗PD-1抗体)「キイトルーダ点滴静注20mg」「同点滴静注100mg」を発売した。
「キイトルーダ」は、根治切除不能な悪性黒色腫およびPD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんの効能・効果で承認を取得している。
臨床試験で有効性および安全性が示された
「キイトルーダ」は、T細胞に主に発現する受容体であるPD-1と、腫瘍細胞に発現するリガンドPD-L1およびPD-L2の相互作用を阻害する抗PD-1抗体。同剤は、PD-1に結合してこの受容体とリガンドとの結合を阻害し、腫瘍細胞のPD-1経路を介する抗腫瘍免疫応答の阻害を解除する。
肺がんについて同剤は、国際共同第3相臨床試験および国際共同第2/3相臨床試験において、有効性および安全性が示された。前者は、PD-L1陽性の切除不能な進行・再発の未治療非小細胞肺がん患者を対象としたもの。後者は、既治療非小細胞肺がん患者を対象としたもの。同剤は、PD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん患者に対する、初回治療および既治療に使用可能な抗PD-1抗体となった。
患者と医療従事者により一層貢献
「キイトルーダ」は、米国を含む50カ国以上で承認を取得しており、世界では30を超えるがん種に対し約400の臨床試験が進行している。日本でも2015年10月、厚生労働省より『先駆け審査指定制度』施行後初めての対象品目の一つに指定された。この指定は、治癒切除不能な進行・再発の胃がんを効能・効果とする。
MSDは同剤の発売を通じて、患者と医療従事者により一層貢献できるよう努めるとしている。
(画像はプレスリリースより)

抗PD-1抗体/抗悪性腫瘍剤 「キイトルーダ」発売 - MSD株式会社
http://www.msd.co.jp/