小児の治療薬としては5年ぶりの承認
大日本住友製薬株式会社は2017年1月30日のニュースリリースで、米国子会社のサノビオン・ファーマシューティカルズ・インク社が、米国において販売中の非定型抗精神病薬「ラツーダ」(一般名、ルラシドン塩酸塩)について、小児(13~17歳)の統合失調症に対する適応追加の承認を、米国食品医薬品局(FDA)から27日付けで取得したと発表した。
ラツーダは、米国において「成人」の統合失調症および成人の双極1型障害うつに対する単剤療法ならびにリチウムまたはバルプロ酸との併用療法について既に承認されており、「小児」(13~17歳)の統合失調症に対する治療薬としては5年ぶりの承認となる。
小児の統合失調症の新しい選択肢となる
統合失調症は、慢性的で深刻な疾患であり、しばしば脳に重篤な障害を引き起こし、通常、幻覚および妄想といった症状が16~30歳の間で見られるようになる。
小児の統合失調症は、成人の統合失調症よりも精神症状の重症度が高く、社会的障害および発達上の障害が起こりやすいという特徴があり、精神症状の発症から治療開始までの期間が小児は成人よりも 2~3倍遅れ、その影響が治療結果や治療反応性の低さに関係している。
今回の追加承認が、早期発見、早期診断および効果的な治療が強く求められている、統合失調症を患う小児のための重要な新しい選択肢となることが期待される。
(画像は大日本住友製薬株式会社のサイトより)

大日本住友製薬株式会社ニュースリリース
http://www.ds-pharma.co.jp/pdf_view.php?id=812大日本住友製薬株式会社
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