レンバチニブ、プラセボ試験で主要評価項目を達成
エーザイ株式会社(以下、エーザイ)は1月25日、抗がん剤「レンビマ(R)」(以下、レンバチニブ)の第3相臨床試験の結果を発表した。
全身化学療法歴のない切除不能な肝細胞がんの患者954人を対象としたプラセボ試験で、主要評価項目を達成したとしている。
肝細胞がんの主な治療方法は外科手術だが、再発や進行性、転移性など切除不能な肝細胞がんも多く、その場合において唯一の標準治療薬はソラフェニブしかなく、新たな治療薬のニーズも高い。
承認申請へ向けて協議を行う予定
レンバチニブは、甲状腺がんを適応とした治療薬として50ヶ国以上で承認されている新規結合型チロシンキナーゼ阻害剤だ。
また、2016年5月には、米国で進行性腎細胞がんの治療薬として、エベロリムスと併用で適応拡大の承認を取得、8月には欧州で進行性または転移性の分化型甲状腺がんの適応として承認を取得している。
今回の試験での主要評価項目は全生存期間であったが、ソラフェニブと比較して劣らないことが統計学的に証明できたという。また、副次評価項目の無憎悪生存期間、無憎悪期間、奏効率についても有意な改善が認められたとしている。
エーザイは今回の結果から日本、米国、欧州、アジアで承認申請へ向けて協議を行う予定だ。また、学会等での発表も行うとしている。
(画像は写真ACより)

エーザイ株式会社 ニュースリリース
http://www.eisai.co.jp/news/news201706.html