国立長寿医療研究センターの疫学データを解析
サントリー健康科学研究所は、1月27日、エイコサペンタエン酸(EPA)・ドコサヘキサエン酸(DHA)摂取による中高年者のうつ傾向リスクの低下を確認したと発表した。
この知見は、国立長寿医療研究センター・NILS-LSA活用研究室の疫学データを解析することで確認されたもの。2017年日本疫学会にて発表されている。
「5大疾病」の1つとして指定
精神疾患の患者数は、近年大幅に増加している。社会の中核層である中高年者のうつ病罹患は、特に社会的な影響が大きい。高齢化の進む先進諸国においては早急に解決すべき課題であり、日本の厚生労働省はうつ病を含む精神疾患を「5大疾病」の1つとして指定している。
うつ病についてはこれまで、魚介類に多く含まれるEPA・DHAが抗うつ作用を示す可能性が示唆されてきた。この抗うつ作用は、うつ病患者への有効性についての報告が存在する。しかし、うつ傾向のない国内の中高年者における予防効果は、未だ明らかではなかった。
縦断的な解析による検討を実施
サントリー健康科学研究所は、長きにわたり「脳の脂質栄養と加齢」について研究している機関。
同研究は今回、「国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究」のデータをもとに、縦断的な解析による検討を実施。EPA・DHAの摂取は、うつ傾向に対しても予防の可能性があることが明らかとなったとしている。
(画像はプレスリリースより)

EPA・DHA摂取による中高年者のうつ傾向リスクの低下を確認 - サントリー健康科学研究所
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