医薬品医療機器総合機構へ提出
タカラバイオ株式会社は、1月24日、滑膜肉腫患者を対象としたsiTCR遺伝子治療(NY-ESO-1・siTCR遺伝子治療)の国内第1/2相臨床試験治験計画届を、医薬品医療機器総合機構へ提出したと発表した。
がん細胞を特異的に認識し攻撃
siTCR遺伝子治療は、がん患者から採取したリンパ球に、がん細胞が特異的に認識するTCR遺伝子を体外で導入し、培養によって増殖させてから患者へ戻すという治療法。TCR遺伝子が導入されたリンパ球が、患者の体内においてがん細胞を特異的に認識して攻撃することで、がんを治療する。
siTCRベクター技術を用いたTCR遺伝子治療は、siTCR遺伝子治療と呼ばれる。ターゲットとするがん抗原に合わせたTCR遺伝子を選択することで、siTCR遺伝子治療は、様々ながんへの適用が可能となる。
安全性や有効性などを評価
今回治験計画届が提出された国内第1/2相臨床試験では、NY-ESO-1抗原を認識するTCRの遺伝子を、被験者のリンパ球に体外で導入。その遺伝子導入細胞を被験者へ投与し、安全性や有効性などを評価する。
同試験では、タカラバイオが開発したレトロネクチン遺伝子導入法やレトロネクチン拡大培養法が使用される。また、三重大学のグループと同社が共同開発したTCR遺伝子導入用レトロウイルスベクターも使用されるという。
(画像はタカラバイオの公式ホームページより)

NY-ESO-1・siTCR遺伝子治療の国内第1/2相臨床試験治験計画届提出のお知らせ - タカラバイオ株式会社
http://www.takara-bio.co.jp/release/?p=3856