サノビオン社が発表
大日本住友製薬株式会社は、1月16日、同社の米国子会社が米国学会にてドパミン・ノルエピネフリン再取り込み阻害剤「dasotraline」の臨床試験データを発表したことを明らかにした。
この発表を行ったのは、サノビオン・ファーマシューティカルズ・インク(以下「サノビオン社」)。発表されたのは、同剤の小児の注意欠如・多動症(ADHD)を対象とした試験データ。
ドパミンおよびノルエピネフリンの再取り込みを阻害
ADHDは、不注意や多動性・衝動性を特徴とする発達障害。米国では、4歳から17歳の小児のうち1割強がADHDと診断されている。小児におけるADHDは、社会的拒絶や学業の低下に関係する。罹患した小児は罹患していない小児に比べ、交友関係に困難を抱える可能性が10倍に達するという。
「dasotraline」は、サノビオン社が自社開発した新規のDNRI。ドパミンおよびノルエピネフリンの再取り込みを阻害する作用を持つ。現在、成人および小児におけるADHDならびに成人の過食性障害(BED)を対象とする臨床試験が、米国にて実施されている。
第2相および第3相試験の詳細データを発表
サノビオン社が「dasotraline」の臨床試験データを発表したのは、1月13日から1月15日まで開催された米国注意欠如・多動症学会議の2017年年次総会。6歳から12歳の小児ADHD患者を対象とした第2相および第3相試験の詳細データを、発表している。
サノビオン社は同剤について、現在実施中の臨床試験が成功裏に終了した後、成人および小児のADHDを対象とした新薬承認申請を米国食品医薬品局(FDA)に対して行うという。
(画像は大日本住友製薬の公式ホームページより)

ドパミン・ノルエピネフリン再取り込み阻害剤 dasotralineの臨床試験データ発表について - 大日本住友製薬株式会社
http://www.ds-pharma.co.jp/pdf_view.php?id=804