小野薬品とブリストル・マイヤーズ
小野薬品工業株式会社とブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、1月20日、胃がんを対象とする「オプジーボ」の第3相臨床試験の成績が、「2017 Gastrointestinal Cancer Symposium」にて発表されたことを明らかにした。
OS延長を世界で初めて示した「オプジーボ」
胃がんは、全世界における年間新規発症患者数が5番目に多いがん種。がん関連での死亡数も、3番目に多い。
近年の化学療法治療の進歩により、切除不能な進行または再発胃がんにおける薬物治療は、高い腫瘍縮小効果が実現できるようになってきた。しかし、完全治癒は未だ困難であり、がんの進行に伴う臨床症状の発現時期の遅延および生存期間の延長は、化学療法の治療目標となり続けている。
オプジーボは、身体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化する、PD-1免疫チェックポイント阻害薬。切除不能な進行または再発胃がんの患者を対象とした無作為化臨床試験において、全生存期間(OS)延長を世界で初めて示した薬剤とされている。
OSを有意に延長、死亡リスクも有意に低減
今回成績が発表された「オプジーボ」の第3相臨床試験は、韓国および台湾において再発胃がん患者を対象として、小野薬品が実施したもの。「オプジーボ」群は、プラセボ群に対して主要評価項目であるOSの有意な延長を示し、死亡リスクを有意に低減したという。
小野薬品とブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、複数の免疫療法薬の共同開発などについて戦略的提携契約を結んでいる。
(画像は小野薬品の公式ホームページより)

オプジーボ 2017 Gastrointestinal Cancer Symposium で胃がんを対象とした第3相臨床試験の成績を発表 - 小野薬品工業株式会社
http://www.ono.co.jp/jpnw/PDF/n17_0120.pdf