プロナイ・セラピューティクス社へ導出
カルナバイオサイエンス株式会社は、1月12日、同社が導出したCDC7キナーゼ阻害薬が、メキシコ特許庁において特許登録されたと発表した。
同社は2016年5月、プロナイ・セラピューティクス社(現在はシエラ・オンコロジー社へ社名変更)に対して、同剤を導出。特許出願がメキシコ特許庁へ提出されていた。
治療困難ながんへの効果に期待
がん細胞は、正常細胞に比べて細胞分裂が盛んになる。この作用を利用する形で、DNAの複製を阻害する薬剤がこれまでにも抗がん剤として用いられてきた。しかしこれら従来の阻害剤は、正常細胞にも影響を与える。そのため、強い副作用があるという問題があった。
CDC7キナーゼは、細胞が分裂する際に重要となるDNA複製などの染色体サイクルにおいて、多くの機能制御に対する深い関与が考えられているもの。従来の薬剤とは異なり、がん細胞のみを細胞死に導くことが報告されている。治療困難とされてきたがんに対する治療に対する貢献が期待されている。
今後も特許取得へ積極的に取り組む
カルナバイオサイエンスは、副作用の少ない画期的な抗がん剤の開発を目的として、CDC7キナーゼ阻害薬を研究開発。プロナイ・セラピューティクス社への導出後は、同社において臨床試験開始に向けた開発研究が行われている。
カルナバイオサイエンスは今後も、知的財産戦略上において重要な特許取得へ積極的に取り組むとしている。
(画像はカルナバイオサイエンスの公式ホームページより)

CDC7キナーゼ阻害薬に係るメキシコ特許登録のお知らせ - カルナバイオサイエンス株式会社
http://www.carnabio.com/output/irlibrary/450_ja.pdf