「Brigatinib」「Iclusig」を獲得
武田薬品工業株式会社は、1月9日、米国のARIAD社を買収したと発表した。
この買収は、固形がん分野への拡大および血液がん分野のさらなる強化を考える武田薬品の戦略に基づくもの。この買収により同社は、2つの革新的な治療薬「Brigatinib」「Iclusig」を獲得する。
標的キナーゼに関する専門技術を持つARIAD社
「Brigatinib」は、現状では臨床試験段階ながら、2017年前半には米国にて承認される見込みの薬剤。遺伝的要因を有する非小細胞肺がん患者に対して、グローバルに使用されるベスト・イン・クラスのALK阻害薬になり得る薬剤であると、武田薬品は評価している。
「Iclusig」は、慢性骨髄性白血病および特定の急性リンパ性白血病を対象とする治療薬。グローバルに上市済みとなっている。
加えてARIAD社は、標的キナーゼに関する専門技術を保有している。この技術は、臨床応用に通じるトランスレーショナル・サイエンスと結びつくものであり、長期的な貢献をもたらすパイプラインを生み出す可能性も期待できると武田薬品はしている。
がん患者へ治療薬を届ける取り組みを強化
武田薬品は、オンコロジー領域において「ADCETRIS」「NINLAROT」「VELCADE」といった新製品の上市成功実績を持つ。それゆえ、「Brigatinib」を世界中の患者へ届けるにあたっても、必要な経験や専門性を有していると自負している。
同社は今後も、がん患者へ治療薬を届ける取り組みを強化するとしている。
(画像は武田薬品の公式ホームページより)

武田薬品によるARIAD社の買収について - 武田薬品工業株式会社
http://www.takeda.co.jp/news/2017/20170109_7657.html