自己免疫反応を引き起こす成分を胃の中で分解
武田薬品工業株式会社と米国PvP社は、1月6日、セリアック病治療薬「KumaMax」開発におけるグローバルでの提携契約を締結したと発表した。
「KumaMax」は、グルテンが持つ自己免疫反応を引き起こす成分を、胃の中で分解するよう設計された新しい酵素製剤。
100人に1人の割合で発症するセリアック病
セリアック病は、世界中で100人に1人の割合で発症すると推定されている疾患。年齢を問わず発症し、急性の消化器症状・栄養失調・虚弱体質・発育障害などの症状をもたらず。治療せず放置した場合、さらに重篤な健康上の問題を引き起こす可能性がある。
セリアック病の治療は現在、厳格なグルテン除去食が唯一の方法となっている。しかし、その継続は非常に困難であり、グルテン除去食を努力して続けていても誤ってグルテンを摂取してしまう可能性がある。
切実なアンメットメディカルニーズに対応
「KumaMax」は、独自に設計された組換え酵素製剤。胃の酸性状況下で活性化し、セリアック病の引き金となるグルテンの成分に対して高い特異性を持つ。免疫反応を引き起こすグルテンの成分を胃通過前に分解することで、免疫反応を抑制し、同疾患によりもたらされる症状や腸の損傷の軽減が期待されている。
武田薬品は、「KumaMax」により切実なアンメットメディカルニーズに対応するとしている。
(画像は武田薬品の公式ホームページより)

武田薬品とPvP Biologicsによるセリアック病治療薬の開発に関する提携契約の締結について - 武田薬品工業株式会社
http://www.takeda.co.jp/news/2017/20170106_7654.html